Lambdaで外部のライブラリを使用する場合、Lambda Layerにアップロードして使用するやり方があります。
今回はそのやり方を試していきます。
尚、環境はPython3.7で実施しています。
以下の記事を参考にさせていただきました。
lets-hack.tech
実施作業
はじめに
今回Layerを実行するFunctionのコードは以下になります。
import json from dataclasses import dataclass from dataclasses_json import dataclass_json @dataclass_json @dataclass class TestColumns: column1: str = None column2: str = None column3: str = None def exec_function(event): column_list = TestColumns() column_list.column1 = "hoge" column_list.column2 = "huga" column_list.column3 = "hogehuga" print(column_list) column_list_json = column_list.to_json(indent=4) print(column_list_json) def lambda_handler(event, context): exec_function(event)
処理的には定義したdataclassにデータを入れて、jsonに変換して表示するだけの簡単なコードになりますが、dataclasses_json は外部のライブラリなのでLambdaだと以下のようなエラーが出てしまいます。
Response: { "errorMessage": "Unable to import module 'lambda_function': No module named 'dataclasses_json'", "errorType": "Runtime.ImportModuleError" } Request ID: "b73c19a9-1511-4219-9dee-9702d2ee8599" Function Logs: START RequestId: b73c19a9-1511-4219-9dee-9702d2ee8599 Version: $LATEST [ERROR] Runtime.ImportModuleError: Unable to import module 'lambda_function': No module named 'dataclasses_json' END RequestId: b73c19a9-1511-4219-9dee-9702d2ee8599 REPORT RequestId: b73c19a9-1511-4219-9dee-9702d2ee8599 Duration: 1.90 ms Billed Duration: 100 ms Memory Size: 128 MB Max Memory Used: 50 MB Init Duration: 123.04 ms
そのため今回はdataclasses_json のライブラリをLambda Layerにアップロードしていきます。
アップロードファイル作成
作業はコマンドプロンプトで行っていきます。
python、pipはインストールされている前提で進めていきます。
最初に作業ディレクトリ配下で以下のコマンドを実行します。
# mkdir python # cd python
ディレクトリの移動までできたら以下のコマンドで外部ライブラリをカレントディレクトリ配下にインストールします。
# python -m pip install dataclasses_json -t .
コマンドが正常終了したら、カレントディレクトリ配下に以下のファイル・フォルダが存在していることを確認します。
bin dataclasses_json dataclasses_json-0.5.1.dist-info marshmallow marshmallow-3.6.1.dist-info marshmallow_enum marshmallow_enum-1.5.1.dist-info mypy_extensions-0.4.3.dist-info mypy_extensions.py stringcase-1.2.0.dist-info stringcase.py typing_extensions-3.7.4.2.dist-info typing_extensions.py typing_inspect-0.6.0.dist-info typing_inspect.py __pycache__
以下のコマンドを実行し、インストールした外部ライブラリを1つのファイルに圧縮します。
※コマンドプロンプトはzipコマンドがないので、powershellのコマンドで実行しています。
# cd ../ # powershell -Command "Compress-Archive -Path python -DestinationPath python.zip -Force"
無事にzipファイルが作成されていれば、zipファイルの作成は完了です。
Lambda Layerアップロード
ここからはAWSのマネジメントコンソールから操作を行います。
ログインして、Lambdaコンソールを開き、以下の手順でLambda Layerの作成を行っていきます。
アップロードする際の名前は他のレイヤーと区別がつくのであれば何でも良いです。
ランタイムはアップロードするライブラリの互換性に合わせて設定して下さい。
真ん中のアップロードから先ほどのzipファイルを指定して実行します。
エラーなくレイヤーが作成されればアップロードは完了です。
Lambda Functionに設定・実行
レイヤーがアップロードできたら、実際に使用できるか試していきます。
設定するFunctionからレイヤーの追加を行います。
先ほど作成したレイヤー名とバージョンを指定して追加ボタンを押下します。
Layersの表示が(1)となっていれば完了です。
Functionを実行し、出力内容からdataclassに設定したデータがjson形式で表示されていることが確認出来ました。
Request ID: "5becf16b-b0a1-46e9-be09-0da1ea47ecd3" Function Logs: START RequestId: 5becf16b-b0a1-46e9-be09-0da1ea47ecd3 Version: $LATEST TestColumns(column1='hoge', column2='huga', column3='hogehuga') { "column1": "hoge", "column2": "huga", "column3": "hogehuga" } END RequestId: 5becf16b-b0a1-46e9-be09-0da1ea47ecd3 REPORT RequestId: 5becf16b-b0a1-46e9-be09-0da1ea47ecd3 Duration: 1.92 ms Billed Duration: 100 ms Memory Size: 128 MB Max Memory Used: 54 MB Init Duration: 194.95 ms
感想及び所感
ということで、問題なく外部ライブラリをLambda Layerとしてアップロードすることができました。
本当はSAM使うと「zipファイルを作成して...」という手間がないのですが、今回は敢えて手間のかかるやり方でやってみました。